女はバス停で服を着替えた

 (作品紹介)
  北海道ののどかな街で繰り広げられる人間模様。平成14年度文化庁映画芸術振興事業作品。ヒューストン映画祭で外国映画賞銅賞受賞。発売元:鹿追映画制作委員会製作・2003年・カラー99分

(ストーリー)
  サルサのトップダンサーだった充(遠藤憲一)は、故郷・北海道鹿追町で蕎麦職人として再起を図ろうとしていた。そこに、死んだ弟の妻であり、かつてダンスパートナーだった瑞枝(戸田菜穂)が突然現れる。すれ違う思いの中、お互い自分を見つめ直そうとする複雑な心象風景。そして、2人は充の幼なじみの結婚式で情熱的なサルサを踊る…。

(理容店の風景)
  バス停近くの街道沿いに店を構える「理容の原田」。たくさんの花で飾られた店頭が、母娘で営業する女性らしさを感じさせる。丸鏡に茶色の理容椅子、湯沸かし器が壁に設えられたシャンプーブース、鏡前の棚には器具類が雑然と置かれている。
  興味深いのは、この理容の原田が、充と瑞江がサルサを踊ることになる結婚式の主人公たち(充の幼なじみの居酒屋と理容店の女主人)が愛をささやき合ったり、瑞枝が街を去るときに娘に髪を切ってもらい、充への想いを断ち切るなど、この物語の重要なシーンに登場することだ。

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