ベニスに死す

(作品紹介)
  イタリア映画3大巨匠の一人、ビスコンティの不朽の名作。マーラー交響楽5番が流れる中、水の都ベニスの美しい映像に引き込まれる。官能的な楽曲に誘われるようにして始まる導入部からして、魔力のような美しさを持った映画である。 ワーナー・ホーム・ビデオ・1971年・カラー131分

(ストーリー)
  静養のために訪れたベニス・リド島で、老作曲家アッシェンバッハ(ダーク・ボガード)は美少年タージオ(ビョルン・アンドルセン)に理想の美を見る。ゆるくカールした金髪、まるでギリシャ彫刻のようなしなやかな肢体に心をうばわれ、疫病に罹ってもなお、ベニスの町を離れられない。海辺のデッキチェアに横たわり、美しい少年を遠く眺めながら静かに息を引き取る…。

(理容店の風景)
  理容店のシーンはこの作品のテーマ“死”を暗示する欠かせない場となる。老作曲家は白髪を黒く染め、眉や口ひげを整え、メイクする。まるで死化粧のようでピエロのように滑稽に描かれる。
  約100年前のヨーロッパのリゾートホテル内の理容店は明るく清潔感あふれ、心地よい雰囲気を醸し出していた。クラシックな理容椅子と前洗面、大きな鏡と鏡台に置かれた化粧ビンなど店内はまるで博物館のようだ。

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