Vol.25 業祖・藤原采女亮の碑 郊戸八幡宮(長野県)

 

一枚岩の自然石でできた碑

 長野県には業祖・藤原采女亮が、長野市城山の善光寺と飯田市の郊戸八幡宮に祀られている。郊戸八幡宮には、大正14年4月に碑が建立され、玉垣に囲まれた巨大な自然石に「業祖采女命」と諏訪大社の宮司により指毫された。また、昭和16年には紀元二千六百年を記念し、石の鳥居が寄進され、威容を放っている。

 現在、石碑の維持、管理を行っているのは飯田支部で、池田泰之支部長は「先輩諸氏の幾多の苦労と業祖への感謝の念、業界繁栄を祈る心情が石碑から伝わってくる」と語る。

  平成17年に碑建立80周年記念式典を飯伊支部(湯沢茂好支部長)と合同で開催したのをきっかけに、19年からは毎年、両支部で碑を前に合同祭を行うこととなり、碑を中心としたコミュニケーションも広まっているようだ。

湯沢茂好氏と池田泰之氏(左から)

 郊戸八幡宮には建築業などいくつもの業祖が祀られており、修繕されずに朽ち果てているような石碑もあるが、多くは業界ごとに競い合うように修繕・修復が行われ、釆女亮碑も平成2年に石碑・玉垣、石段の修復が行われた。

  長野県には、善光寺、郊戸八幡宮のほか、今年50周年を迎える大北支部の毛髪供養祭など、業に感謝するモニュメント、イベントが点在しており、それらをめぐる旅を企画するのも面白いかもしれない。

合同祭の様子

 

 

 

 

 

 

 

 

(理楽TIMES H23.11.1付No.434掲載)

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