Vol.47 日本最古の剃刀を収蔵する寺院(奈良県葛城市・當麻寺中之坊)

 

 日本最古の剃刀をご存知だろうか? 現存する最古のものは奈良県葛城市の古刹「當麻寺中之坊」に収蔵される「中将法如剃髪剃刀」とされている。

 この剃刀は、当麻曼荼羅を一夜にして織りあげたなどの伝説を持つ「中将姫」の剃髪の儀に使用されたという法具で、中之坊では中将姫さまゆかりの宝物を多数収蔵、展示している。

 収蔵品には、中将姫が剃髪した髪を糸にして阿弥陀さま、観音さま、勢至さまの梵字を刺繍したという「中将姫毛髪種字三尊」など、髪にまつわる宝物も多く、また、毎年6月16日には「髪供養祭」が行われるなど、理容関係者なら一度は訪れたいスポットとなっている。

現存日本最古の剃刀(左)/髪の毛で刺繍された種字三尊(右)

 松村實昭中之坊院主によると、髪の毛を糸にして文字や仏さまを刺繍した掛け軸などは、全国に多くみられるが、それは当寺の曼荼羅信仰とともに浄土宗が広まっていった鎌倉期以降のことで、それらのパイオニア的存在が當麻寺なのだという。

導き観音祈祷会。参拝者は香水加持が受けられる

當麻寺 中之坊
奈良県葛城市當麻1263 中之坊(9:00~17:00)
近鉄・南大阪線「当麻寺」より徒歩15分。
拝観料大人500円 お抹茶400円 写仏体験1,500円

(理楽TIMES H31.3.1 付No.522掲載)

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