Vol.17 世界遺産・石見銀山の町並みに残る理容店 銀山ヴィレッジ(島根県大田市)

 

銀山ヴィレッジ販売担当の川上さん

 2007年7月に世界遺産に登録された島根県の石見銀山遺跡。
 伝統的な銀生産技術跡を残した遺跡と豊かな自然が文化的景観を形成する遺産だが、その世界遺産の一角、大田市大森町の町並みに、大正末期から昭和初期の面影を残した理容店「理容館アラタ」が保存されている。
 大森町は、武家や商家、町屋、寺院など、さまざまな種類の建物が混在した特徴的な町並みが保存された地区で、江戸中期には同銀山の政治・経済の中心として、昭和初期頃には商業の集積地として賑わった。 
 「理容館アラタ」は、荒田トメヨさんが20年前まで営業していた理容店で、鏡、理容椅子、入口のガラス戸などは創業時(大正末期から昭和初期)のものを使用して当時の景観を復元し、店内にはフタを開けるとまだ匂いが残っている消毒箱や、荒田さんが最後まで使っていたハサミやバリカンなど、歴史を感じさせる理容器具を数多く展示している。

大正時代末期の理容椅子。椅子に座って記念写真を撮ることができる

 同館を管理しているのは、ふぐ珍味などをあつかう㈱和田珍味(和田信三社長)で、同社には、昭和初期当時に同館周辺へ行商に行っていた歴史があることから、荒田さんとも縁があったと、昨年から同館を保存・維持していくことになった。現在は、同館と㈱和田珍味石見銀山店を総称して「銀山ヴィレッジ」と名付けて運営し「これからも町の保存、維持に協力していきたい」としている。

 世界遺産の町並みの一部となったノスタルジックな理容店――足を運んでみてはいかがだろう。

 

 

 

 

 

 

 

入り口のガラス戸は創業時のもの

 ●銀山ヴィレッジ

 理容館アラタ・㈱和田珍味 石見銀山店

 住所/島根県大田市大森町ハ79

 TEL/0854-89-9150

 営業時間/10:00~16:00

 交通/大田市駅からバス 大森代官所跡下車

 

 

 

 

 

(『理楽TIMES』H21.9.1付No.408掲載)

Translate »
ツールバーへスキップ