日本のヘアカラーは「おはぐろ」から~できあがるまで10時間のガマン~

 

「街中でヘアカラーを施していない人を探す方が難しい」といわれるほど、ヘアカラーリングがカットやパーマのようにヘアスタイルを決める上で重要な位置を占めるようになってきました。
テレビや雑誌などを見てもヘアカラーの広告がよく目につくようになり、また、これまでタブーとされてきたビジネスマンの間でも認知されるなど、もはやヘアカラーは一時的な流行現象ではなく、ファッションの中で欠くことのできないものになっています。世界レベルでいえば、そのルーツは原始時代にまでさかのぼります。(外国編4をご覧ください)。それでは、日本の場合はどうだったのでしょう。
日本では、寿永2年(1183)に北陸の武将・齊藤実盛が篠原の戦いで最期を遂げた時、白髪を墨で黒々と染め上げていたことが「源平盛衰記」や「平家物語」に記されており、これが最も古いヘアカラーの記録とされています。
このように、日本のヘアカラーには820年の歴史がありますが、その後、明治の中ごろまでは、タンニン酸と鉄分を用いた「おはぐろ式」の白髪染めが行われていました。このおはぐろ式では染め上がるまで10時間程度かかっていたそうです。
20世紀に入り、外国から酸化染料式ヘアカラーが輸入され、明治40年(1907)に酸化染料によるヘアカラーが商品化・発売されました。これにより、染毛時間が2~3時間程度に短縮されることになり、好評を博したそうです。また、当時は、歯ブラシ型の刷毛で染毛剤を髪に塗りつけ空気で酸化させる方法がとられていましたが、大正5年(1916)には現在も酸化剤として一般的に使われている過酸化水素水を酸化剤として用いたヘアカラーが開発・発売されて、染毛時間が20~30分に大幅に短縮されました。
昭和30年代には、黒、褐色、栗色など色のバリエーションが増えはじめ、白髪染めの髪色を「黒くする・暗くする」ヘアカラーから、おしゃれ染めといわれる髪色を「明るくする・軽くする」ヘアカラーへと変わり、現在では出せない色はないといわれるほどのカラーバリエーションとなっています。


 

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